ミラのカスタム

初代の“ミラ”は1980 年に初めて市場に投入された。この当時の軽の特徴を象徴しているかのような、いわゆる2ボックスタイプのデザインで、今見るとなんの変哲もないような車だったことが判る。しかし、当時の軽は全体的にこんな感じだったので、これはこれでダイハツと言うメーカーの一時代を築いた車だと言える。

そもそもダイハツは“コンパーノ”の生産を止めてからは、普通乗用車の生産をしていないわけなのだから、ある意味では旗艦車種だったのかも知れないわけだ。ホンダが、4輪車の生産・販売を始めたときは“N360”しかなかったわけで、その後“軽のバリエーション”として、製品のラインナップ化を図ってきたのだが、それと比べると製品ランナップはまあ、こんなものだろうかと思える。

ミラは当時の軽としては標準的な装備と、走行性能を押さえていたようで、決して売れない車ではなかったようだ。それなりに販売実績も積んで少しづつ進化していき、その後のバブル期には“ミラターボ”が登場をして、かなり人気をとった時期もあったが、ライバルたちにも同じような仕様の車を市場に送り出してきていたから、かなり苛烈な販売合戦になっていたようだった。

現代の軽は業界で申し合わせたようにして、エンジンパワーをNAで58HP、ターボで64HPにしているが、当時は車業界全体がパワーウォーズの時代だったので、軽の世界でも現象は同じだったから、今よりも購買層としては面白みもあったのではないだろうか。この面白みの部分を、雑誌各社が強調して書くから、買う方は選ぶ楽しみも今より相当あったように思えるし、雑誌各社も書くことが今の時代よりもあって、それなりに楽しい時代だったのではないだろうかと思える。

そんな時代から移り変わって、ダイハツには“ムーヴ”というベストセラーカーが登場した。“ムーヴ”はいわゆる“軽ワゴン”として開発されて、スズキの“ワゴンR”に対抗するべく市場に出された。このときから、軽にはワゴンボディーがいいというような風潮が次第に醸成されて、一時期は右を向いても、左を向いても軽自動車はワゴンボディーが当たり前になっていた時期があった。

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しかし、その時期でも、ダイハツはこのミラの生産を続行していたのだから、かなり大したものだと思う。まあ、それもこれも、“ムーヴ”の大ヒットがあればこそだったのかもしれないし、このミラ自体もそれなりに売れていたのかも知れない。

そんな時代の変化の波をかぶりながら、現行のミラは7代目となっている。この7代目は現代の軽らしく、それなりに進化しているし、ライバルたちと比べても遜色のない車になっている。相変わらず旗艦は“ムーヴ”なのだろうが、ミラも固定ファン層がその存在を支えているのだろう。

そんな7代目ミラの外寸は全長3,395mm、全幅1,475mm、全高1,540mm、重量820kgという数値に収まっているが、これは各社ほとんど変わらない軽の枠いっぱいの数字になっているので、コペンのよう最低地上高が105mmなどと言う、特徴的な数値は見られない。基本的には2ボックスだという点も、各社同じようなことなので、差をつけている部分はないと言える。

サスペンションはフロントがストラットで、リアはFFがカップルド・リンクで4WDが3リンクという、ちょっと独特なレイアウトになっている。エンジンはKF-DE型 0.658L直列3気筒、58HP/7200rpm・6.6kgf/4000rpmとなっている。 

走りの評価なのだが、高速巡航時の直進性や安定性には問題はなく、レーンチェンジ後の収束性もごく普通に走っている分には問題はないようだ。町中では、細かい突き上げも軽にしては少なく、乗り心地はいいという評価は多いようだ。走行音も街中レベルでは、かなり抑えられているという評価だが、高速を軽の制限速度を超えて走ると、少しボリュームが大きくなるという評価も多い。

ワインディングに入って若干飛ばし気味にしているうちは、ステアリングを切った分だけ曲がってくれるし、その後加速していってもラインにはずれが生じないという評価だ。しかし、いったん飛ばし始めると、ハードブレーキング時や、ハイスピードまではいかないにしろ、高めのスピードでのコーナリングでは、ちょっとした不安定さを露呈するという評価に変わるのだ。

それと、ブレーキにはやや不満の声があり、それも絶対的なストッピングパワーに対する言及よりも、使いこんで温度が上がったときに起こる現象を言っている方が多い。要するに“タッチ”の問題にかかってくるのだろう。しかし、温度が上がってきてタッチが悪くなるということは、かなり怖いことだ。もしかしたら、もっと温度が上がると“フェード”や“ヴェーパーロック”ということも考えられる。

こう言ったことをテーマにして、カスタマイズと言うよりも足りないところを補うという考え方で、この車の強化をしていきたいと思う。

さっそくパーツを調べてみると、かなりとまではいかないのだが、それなりの製品数はラインナップされているから、選択肢に不自由をするということもないだろう。

初めにサスペンションとボディーの補強を考えていきたい。
サスペンションなのだが、やはり少し柔らかいことと、ダンパーの減衰力不足がかなりあるように思える。そこで、バネとダンパーのキットで交換をすることを考えたい。

このばあい、あくまでもストリート&ワインディングユースと言うことになるので、あまりバネをガチガチにしてしまうと、とらえどころのないサスペンションになってしまう。そこでダンパーの減衰力にある程度任せる、しなやかなセッティングを考えた方が、あとあとの後悔はないと思う。

よくサスペンションの位置決めをしっかりするために、各ブッシュの強化やピローボールを入れたりするのだが、こう言ったタイプの車にそれをやると、結構走行音が気になるので、あまりお勧めできないので、やめておいた方が良いだろう。

次に、ボディーの補強なのだが、まずフロントとボディーの接合部を強化するためにリジッドカラーを入れておき、あとはフロントと、リアのアンダーボディー部を補強してやれば、ほとんんど問題はなくなると思う。それでも不足を感じるようだったら、ストラットタワーバーを入れれば、かなり剛性は上がる。これでも不安を感じるようだったら、ちょっと走り方に問題がありそうだ。

次にブレーキなのだが、一応高剛性キャリパーを入れることをお勧めしたい。あとは、耐フェード性の高いパッドと、高沸点タイプのフルードに交換して、ステンレスメッシュなどで補強をしたホースを使っておけば、かなりタフなブレーキに変身する。これで、ワインディングの長い下りなどでの、連続使用にも充分に耐えられるものにすることは可能だ。

あとはエンジンなのだが、やはり吸排気系の高効率化を計ったうえで、燃調を取り、なおかつ空き領域を使えるようにロムを書き換えることで、全回転域でパワー・トルクに厚みが出る。かなり体感できる程度のチューンはできるので、使いやすいエンジンにすることが可能になる。

ここまでやっておくと、結構峠レベルでも早い車にすることができる。

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