ムーブのカスタム

“初代ムーブ”は1995年8月に、スズキの“ワゴンR”に対抗する、コンペティターとして市場に投入された車だ。ジャンルで分けると“軽のトールワゴン”ということになるのだろう。

この初代ムーブは、かなり気合いの入った車で、4輪ディスクブレーキを奢り、さらにサスペンションは4輪独立懸架を、FF/4WDともに採用していた。加えて、ボディーのデザインはイタリアのIDEAとダイハツのコラボレーションだったと言うから、まさにバブルの名残がたっぷりと詰まった車だったと言えるのではないだろうか。

またリアハッチも通常の跳ね上げ式を採らずに、横開き式を採用していたことは面白い。余談になるのだが、跳ね上げ式を喜ぶのは、圧倒的に雨の多い地域だと言われている。

エンジンもNAが2機種と、ターボが選べるようになっていた。とにかく、これでもかというような仕様で市場に打って出てきたのだから、かなり話題を呼んだことは確かだったようだ。ちなみに、4気筒はターボのみで、NAはすべて3気筒となっていた。

そして足かけ18年の歳月を経て、現行モデルは5代目となっている。どことなく初代の面影はあるのは、歴代、先代のキープコンセプトを守ってきたからなのかもしれない。

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この5代目も構成としては、歴代同様にノーマルとスポーツタイプである、カスタムの構成になっている。

様々な技術面を見直して、先代よりも平均で35kg軽量化を達成し、CVTの変速速度域の適正化や、エンジンの特製を全面的に見直すなどの改良をして市場に現れたのだった。

また、アイドリングストップ機構にも当然見直しが行われ、コストで70%、重量で60%の削減を達成していることも、特筆に値するのではないだろうか。

この5代目の外寸と重量は、全長3,395mm、全幅1,475mm、全高1,620~1,635mm、重量810~ 890kgとなっている。4WDでも900kgを切っているから、軽量化の効果は充分に出ているのだろう。

サスペンションはフロントがマクファーソンストラットで、リアはFFがトーションビームで、4WDでは3リンクを採用している。駆動方式はFF/4WDを選択できるようになっている。

エンジンはKF-VE型 0.658L ストレート3 DOHC DVVT、KF-DET型 0.658L ストレート3 DOHC ターボの2機種が用意されている。ターボ仕様は64Psを発揮するので、パワーウエイトレシオは13kg/Psとなるので、まあまあの値だろうと思う。

では実際の走りの評価を調べてみると、標準のムーブは足が柔らか過ぎて、ワインディングではちょっと問題があるようだ。

一方のカスタムのターボ仕様は街中では硬さはあるものの、大きな突き上げはなく、細かい振動も許容範囲以内に収まっていると言う評価が多い。高速に入ると、ターボパワーの恩恵で流れに乗るのには充分な余裕があり、巡航時の安定性も全く問題はないようだ。レーンチェンジ後の収束も、全く問題はなく、ややエンジン音やロードノイズが侵入してくることを除くと、まあ快適だと言う評価になるようだ。

ワインディングでも、ちょっと飛ばしたぐらいでは何も起こらないようだが、次第に速度を上げていくと低速コーナーでも、やや速度の速いコーナーでも、割合に早く限界点が見えるのと、大きなロールが早く来ることがあるのであまり飛ばしたくないような感じになると言うことのようだ。

あとはやはりブレーキに関する不満の声になる。

このようなことをテーマに、チューニングというカスタマイズを考えてみることにする。

どんなパーツがあるのかと調べてみると、結構な数のパーツがラインナップをされているので、選択肢に困るようなこともないだろうと思う。

まず、足回りとぼでぃーの補強を考えることにして、強化サスペンションを入れてみることにするのだが、もともとが柔らかいわけではないので、あまりバネレートを上げても意味はないと思う。どんな車でもフロントで40%、リアで30%以上は上げない方がいいと思う。

あまりバネを固くすると、ロールをするよりも跳ねるような状態をつくってしまうので、タイヤの接地面が路面を切ってしまうケースが多くなり、結局はロードホールディングが悪くなるからだ。サーキットのように絶対速度が速ければ、跳ねないでロールをしてくれるから、限界速度の向上につながるが、一般道のワインディング程度の速度では、そうはならないのだ。

ある程度のバネレートにしておいて、あとはダンパーの減衰力、特に伸び側の力に任せて路面をつかむ方向性の方が、路面を奇麗につかむことができるセッティングだと言える。

次にボディーの補強なのだが、サブフレームとボディーの締結度を上げるために、リジッドカラーを使うことをお勧めしたい。実にソリッドな感覚になって、ステアリングの操作に対してダイレクトに反応する感覚は、ちょっと別物になる。

このソリッド感はたとえて言うのなら、電車に乗っているときに吊皮につかまって立っていると、倒れはしないが安定感はない。しかし、手摺に捕まって肘を突っ張っていると、倒れるどころか車両の動きと同じ動きで立っていることができる。この感覚に近いと思っていただければ、判り易いかもしれない。

こうしておいて、アンダーフロアーに補強材を入れて、ストラットタワーバーを追加すると、かなり高剛性なボディーにすることができるのだ。

そしてブレーキなのだが、対向4ポッドの高剛性キャリパーを奢っておいて、耐フェード性の高いパッドを入れて、高沸点タイプのフルードに交換、あとはステンレスメッシュなどで補強をしたラインを使えば、そうとうタフで強力なブレーキにすることができる。

これをやっておけば、ワインディングの長い下りで連続使用をしても、簡単に悲鳴を上げるようなことはなくなる。

最後にエンジンなのだが、NAはライトチューンをしておくといいと思う。何と言っても52Psでは、パワー不足であることは歴然としているので、吸排気系の高効率化をしてから、燃調を取り直す意味と、空き領域を使えるようにする意味で、ロムの書き換えをしておくと、体感できる程度のパワートルクのアップは見込める。

ターボの場合、吸排気系の高効率化とブースト圧のアップをして、その上で燃調は絶対に取り直した方がいい。燃調があっていないと、タービンユニットの破壊につながるトラブルが出る場合があり、最悪の場合にはエンジン本体にも影響が出ることがあると言うから、要注意というところだ。

ここまでやると、かなり走る車にすることができたと思う。

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