バッテリーの仕事と役割

運転席に座ってキーを差し込み、スイッチオン。軽快なセルの回転音がすると、僅かにタイムラグがあり、軽やかにエンジンに火が入りファーストアイドルが始まる。しばしの間、高めのアイドリングが続くとストンと回転数が落ちて、通常の回転数に落ちつく。この間にメーターパネルを確認して、各モニターが異常を示していないないことやガソリンの残量等をチェックする。“異常なし”と、心の中で呟く。
ギアをDレンジに放り込むと、ごく軽いショックを感じる。
パーキングブレーキを解除して、スロットルを軽く踏み込みスタート。
以上はごくありふれた車に乗りこんでから、殆どの人がやることになる発進までの手続きだ。
しかし、これらの行為の全てに“電気”が関わっていることを、いったいどれだけの人が意識をしているだろうか。

かなり疑問はあるものの、“あまりいない”と私は思う。
かく言う私自身、普段こういう行為をしているあいだじゅう電気の存在を意識していることは、実のところ全くない。ごく当たり前のこととして受け止めているからだ。
まるで、私たち人間が無意識に呼吸を繰り返している事と同じように思える。
しかし、この電気がなければ現代の車は、絶対にスタートを切ることができない。特にAT車は確実に自力では1cmも動くことができない。そう、あの古式ゆかしい“押しがけ”ができないからだ。
車にはオルタネーターがあり、そいつが回れば発電をしてくれるので、MT車の場合は車を人力で押せばオルタネーターが回転しだすので、発電をし始めて点火プラグに必要な電気を送れる可能性がある訳だ。
しかし、MT車はこの押しがけができないから、絶対的に自力で動くことは不可能になる訳だ。

従って、このスタートの儀式には、必ずバッテリーの存在が欠かせない事になる訳だ。
前述のように自力走行ができなければ発電ができないから、その必要な電気の全てをバッテリーに依存しなければならず、このバッテリーに異常があった場合にはとんでもないことになる訳だ。
その場合、いったいどれだけの人がリスクマネージメントをできるだろうか。データーがないので、漠然と“かなり少ない”のではないだろうか、と言う感覚があるのは私だけだろうか。どのようにこの場面を切り抜けるのか、と言うことだが、結構心理的な負担は避けられない。

立体駐車場の場合は、特にやれる事は限られていて、近所のガソリンスタンドに走り、SOSを頼むかJAFにSOSを頼むことしかできない。平地の駐車場ならば、他の車から電源を取らせてもらい、始動をすることも駐車位置によっては可能だが、通称“ジャンプコード”を持っていなければそれも不可能だ。
しかし、いざバッテリートラブルになってしまい、仕事上の連絡などをしてから(先方に平謝りをしなければならず、かなり心理的な負担になる)、これらの危機管理を終えるまでの負担はかなり大きく、その後の運転にも差し障りがないとは言い切れないだろう。

こういったケースは幾つかの例外を除けば、実は完全に防げるのだ。
幾つかの例外とは、長期間車を動かすことのできないケースの全てを言う。例えば、長期海外出張や、海外赴任などの場合がこのケースに当たるだろう。
それ以外の場合は、いくらメンテナンスフリーとは言え、バッテリーの機能チェックを定期的に行い、充電能力を把握しておくことで回避できる問題だと言える。
バッテリーの機能チェックは、給油時にスタンドにお願いすれば、結構気軽にやってもらえる。殆どの場合は無料でやってくれる。
なかにはいい顔をしないところもあるが、そんなところには次からは行かなければいいだけのことだ。
バッテリートラブルの原因の1番は、この充電能力が低下したことによるものだから、せめて1カ月に1回はやっておきたいものだ。

次には、何らかの電気系統のトラブルで電気が過剰に流れてしまい、チャージ量を上回る電気の消費が行われている場合だ。
しかし、これは定期点検をきちんとやっておけば、事前に発見してもらえ、修理ができる訳だから大事には至らない。
あんな小さなバッテリーだが、その役割の重大さを御理解いただけただろうか。
バッテリーの機能チェックは、確実に、しかも定期的に実施したいものだ。

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