ランサーエボリューションのカスタム

通称“ランエボ”は1992年に誕生した“エボリューションⅠ”の第一世代から、2007年4月に発売された“エボリューションX”の代四世代まで続いている、大変に歴史の長い車だ。
全16シリーズに亘るランエボの歴史は、まさにモータースポーツのベースになるために開発をされてきたと言っても、決して過言ではないのかもしれない。
時にはⅥのようにⅤよりも退化してしまった、という評価を与えられた事もあったのだが、基本的には常にモータースポーツ、特にラリーシーンでその強みを発揮してきたことは、すでに周知の通りかと思う。
また、この車の性格上スバルのインプレッサと同じようにチューナーやプロショップ、チューニングパーツメーカーが数多く存在している事も、ファンにとっては強みになっている。

この車のオーナーになると言うことは、絶対的にではないにしても“モータースポーツ”に対する、興味や憧れ等を秘めている方々、或いは純粋にモータースポーツのベースカーにすることを目的としている方が、多分数多く存在していることだと考えられる。
特に、この車でモータースポーツの片りんを味わいたいと考えておられる方も、多くおられることだと思う。
このような場合には“カスタマイズ”を考える場面も多いかもしれない。
では、いったい、どこをカスタマイズしたらよいのだろうか。この際、外見的な部分は省いて進めていきたいと思う。
ハードに走って、効果のあるカスタマイズと言うことで、考えていきたいと思う。

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まず、この車の弱点というのか、バランス的に弱い部分と言う言い方が正しいのかは別にして、フロント部分の剛性感が物足りないと言う事があるようだ。
これはタワーバーを入れたりすれば、若干の改善を見ることができる。しかし、更に剛性を求めるのであれば、その評価は様々だが“フロントリーンフォースメント部”の強化をすることだろう。
これによって、タワーバーの効果も向上することになる。この施工をすると、ブレーキングは面白いように安定するし、ステアリングの応答性も向上し、更にはタイヤの路面に対する追随性も向上するので、コーナリングの後半でステアリング特性が変化する事もすくなくなる。
コーナーをより攻めることが可能になり、スロットルの開度も大きくなるので、タイムも向上することにつながると言える。
方法としては、メンバーを入れてボルト止めや溶接をすることになるのだが、いずれにしてもフロントフェンダーは外さなければならず、ちょっとDIYでやることは難しいと考えた方がよいだろう。
一部、販売されている製品では“DIY”を謳っているものもあり、フロントフェンダーを外さずにインナーフェンダーだけを外せば施工可能、と言うものもあるが、実際にやった人が言っていたが“最終的には板金塗装のショップに持っていった”と言っていた。その時に、隙間には市販のウレタンフォームを充填してもらったので、前からの音が大変に心地よくなったとも言っていた。怪我の功名なのかもしれない。
そして、走りには少なからずの好影響がだた事も事実だそうだ。

次に上げるべき事柄としては、サーキットやラリーのSSを走った場合に起きやすいこととして“水温”と“油温”の上昇が挙げられる。
まあ、一般道をちょっと攻めた程度では、このような事は起きないのかもしれないが、決してない事ではないと考えた方がよいだろう。
私の経験上、東北の山岳路をヒルダウン的に軽く攻めていたら、4輪ディスクブレーキにも関わらず、比較的簡単にフェードしてしまった事があった。たぶん、あのままサーキットを走ったらフェードプラスベーパーロックと言った事も考えられるだろうと、その時には思ったものだった。とりあえず、ペースを思い切り落としてクールダウンを図って事無きを得たのだが、結構怖かった覚えがある。
従って、ランエボにおいても、水温と油温の上昇は一般道でも起こりえることだと考えても損はないと思われる。
特に、近頃の真夏の高温時の渋滞路では、走行風が入らずに水温の上昇があっても不思議ではない。
対策としてはラジエターをアルミよりも冷えると言われる“真鍮製”に替える・エア抜きタンクを付ける等がある。エンジンチューンをしたときには“水路加工”をしてもらうと、より効果は絶大になる。油温上昇には“大容量”のオイルクーラーをつける、オイルクーラーを通過してエアーを効率的に逃がすために、流路を確保する加工をする、サブクーラーをつける等がある。
ランエボにはクーリング対策は、かなり効果のあるカスタマイズになるようだ。

その他にも、それこそフェード対策としてブレーキパッドを替えることや、ストッピングパワー向上のために、キャリパーとディスク、ブレーキホースやマスターシリンダー等をユニットとして、全て交換することなども、他車とは一味違う自分のランエボを作ることになるだろう。
こういった、外見では解らない所をカスタマイズしておいて、エアロのみで武装した外見重視のランエボを、腹の中で笑ってやる事も痛快ではある。
自分なりのペースで、財布と相談しながら、カスタマイズをやって、満足のいく走りを実現していただきたい。

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