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走行距離が増えれば各部が磨耗、劣化する
旧車と呼ばれている自動車は得てして走行距離が長い。これは国産だろうが外国産だろうが一般大衆車だろうが高級車だろうが同じだ。
自動車が動く、それは走行距離が増える事を意味している。中古車を購入する際、走行距離が一つの目安になるのは単に値段だけの問題ではなく、自動車全体の摩耗・劣化度が分かるからというのもある。
旧車のエンジンはかなり磨耗している
摩耗している部分は多々あるだろうが、その中でもっとも摩耗しているのはエンジンだろう。
とにかくエンジンが摺動するからこそ自動車が動くのだ。エンジンは動かしていないけど自動車は動いたという事など旧車ではありえない話なのだ。
また、自動車の進化している。そのおかげで、現代自動車とは違った材質のものが使われている事も決して珍しい話ではない。そのため、現代の合成オイル等を用いたら大きなトラブルになってしまうといった事もあり得る話なのだ。
エンジン内部の摩耗
エンジン内部の摩耗がどのような影響を及ぼすのかと言うと、ピストンリングとシリンダー壁の摩耗のおかげでクリアランスが必要以上に拡がっている可能性がある。
これのおかげで燃焼室で得た爆発による高圧ガスのエネルギーの一部がクリアンランスを通して漏れてしまい、せっかくエンジンで生まれたパワーが上手く運転に転化されないのだ。
これはメーカーの怠慢だとかではなく、エンジンの摩耗である以上、仕方ない問題でもある。
パッキンなどの素材には注意が必要
パッキン等に用いられているゴムの中には、最近の合成オイルを使うと侵食されてしまったり、オイルが漏れて滲んでしまったりする事も多いようだ。
ガスケットも同様で、オイル漏れを起こしてしまう事もあるようだ。これは、エンジンオイルが進化しているからと言える。エンジンオイルは言うまでもなく「今の時代の車」に合わせたものとなっているのだから、旧車とは合わないのだ。
旧車に合うオイル
では旧車にはどのようなオイルを使えばよいのだろうか。これに関しては高い浸透力を持っていないオイルを使うべきだろう。
そして添加剤を使う際にも清浄性能の無いようなものが良い。カーボンが綺麗に清浄されてしまう事で余計吹き抜けてしまう事もあるのだ。
そこで選ぶべきオイルは鉱物オイルだろう。
鉱物オイル
高粘度のものであればクリアランスを塞ぐ効果も高くなるだろう。パラフィン系の鉱物油が良いとされているが、地域によってはいろいろと考慮すべきだろう。
特に寒冷地の場合、オイルと添加剤次第では上手くエンジンがかからない事も予想される。
旧車を操る喜び
旧車というのはとても魅力がある。現代社会の自動車はどうしても「低燃費」というニーズに応えなければならないため、どの自動車も似たようなものばかりと思ってしまう人も多いのではないだろうか。だが旧車には旧車ならではな個性がある。
今から購入するとなると、このようなメンテナンスの大変さや摩耗・劣化した状態から如何に付き合うのかという問題も出てくるが、現代の自動車にはない魅力があるのも事実だ。